デスクチェアのお値段はピンキリ。
高いものだと数十万円は当たり前の世界です。
勿論高い椅子の方が性能も機能も充実しているのですが、一方で予算的に数千円クラスのチェアしか手が出せないという人もいることでしょう。
この記事ではオンラインでもよく目にする人もいるであろう、市場でも4千円から5千円ほどと最も安く手に入る部類の下のデザインのチェアを実際に体験してきました。
上の写真はタンスのゲンのG-AIRですが、アイリスプラザや他の多くのメーカーでもほぼ同じデザインのものが販売されているOEMのチェアです。(OEMについては後で解説します)
楽天などで色んなメーカーで同じデザインのチェアが販売されているので気になっていた人もいるのではないでしょうか?
というわけで、数千円から数十万クラスのチェアまで体験してきた筆者の視点を通して、数千円クラスのデスクチェアの良い点や、どういった人に向いているのかを解説していきたいと思います。
アイリスプラザや他のメーカーにも似たデザインがあるのはなぜ?
低価格のデスクチェアを探しているとアイリスプラザや他の外国ブランドもほぼ一緒のデザインのチェアを扱っていることに気づいた人もいるかと思います。
これはおそらくOEMで販売しているから。
OEMとは他社が代わりに製造した製品を自社ブランドとして販売する方法こと。
生産コストがかからない製造方法なので開発費用などが要らないなかったり生産力の無い会社でも椅子を売ることが出来るなどのメリットがあります。
おそらく、この方法で販売されているため多くのメーカーからそっくりなデザインのチェアが発売されているのでしょう。(中には真似しているだけの会社もあるかもしれませんが…)
そのため基本的にはどこで購入しても機能や性能は一緒だと考えても良いでしょう。
座り心地を体験レビュー
というわけで実際に体験レビューをご紹介します。
この記事ではオフィス家具の総合通販サイトであるオフィスコムさんで試座をさせていただきました。
法人での購入では圧倒的にオススメですのでオフィスにまとめ買いで取り入れたいと思っている人は是非利用してみて下さい。
参考:「オフィスコム」の評判・法人利用で人気の理由は?まとめ買いに最適。
低価格でハイバック
まず一番良いと思った点は、このお値段でしっかりと首の下辺りまで支えてくれる高さがあるというところ。
数千円のチェアでハイバックの背もたれのチェアに座ることが出来るのは非常にありがたいポイント。
背もたれは通気性に優れたメッシュを採用、上部はフェイクレザー(PVC)でソフトな肌触りです。
フレームはスチールで成型されたシンプルな構造、必要最低限なデザインです。
役不足感は否めないですが、高さ調整が可能なランバーサポートも一応ついています。
また座面が広めなのは好印象、標準体型の人ならゆとりを持って座れそうです。
肘置きは固定式ですが、着脱可能なので要らなければ使わないことも可能。
この辺は安くても出来ることをしっかり行なっている印象を受けました。
素材の質感は値段相応
当たり前ですが、数万から数十万円クラスのオフィスチェアと比べてしまうと金属部分にメッキ感があったり、メッシュの編み込みが簡素であったりとやはり各パーツや素材のコストは最小限に抑えているのは感じます。
よく言えばカジュアル。
クッションも悪くはないのですが耐久性は値段相応でしょう。
使う頻度によっては次第にヘタって座り心地にも影響が出てきそうなのでクッションを買い足して上げる必要が出てくるかもしれません。
安心できるポイントとしては、1万〜3万クラスの外国製のチェアになると怪しいレビューもあるので注意が必要なのですが、数千円クラスのチェアにはサクラレビューが混ざっていないので安心して参考にできるというところ。
使用者のレビューが沢山あるので是非参考にしてみましょう。
座面の奥行き&高さが合うかで座り心地が分かれる
座面は広く横幅と奥行きが結構あります。
当然このお値段のチェアでは座面の奥行き調節機能はついていないので、座面の奥行きが合うか合わないかでだいぶ座り心地が変わってくるでしょう。
椅子にちゃんと座るためには座面の奥までしっかりと腰掛けることが必要になってきますが、小柄な人だと奥まで腰掛けて座ると膝間接や太ももに負担が掛かった状態になってしまう可能性があります。
また、最低座面高も45cmとちょっと高め。
165cmの女性の膝下の長さが44.9cmと言われていますから座った時にクッションが多少沈むと考えても160cmくらいの人だと足の裏がしっかりと床につかない可能性があります。
足の裏がしっかりと床につかないと冷えやむくみの原因になるので注意が必要。
実際にこのデザインのチェアを販売している商品ページの写真は男性モデルの方を使用していたり、女性モデルさんの足が床にちゃんとついていなかったり、ハイヒールを履かせてたりする…
そのためしっかりと自分が座れる高さの座面なのかはあらかじめ確認しておきましょう。
最悪購入してから高さが合わなかった場合はフットレストの使用を検討するのをお勧めします。
参考:デスクワークを救う、おすすめフットレスト6選を紹介!腰痛、冷え、むくみを防ごう!
こういった理由で、割と大柄な人向けの設計のチェアだと思いました。
170cm以上あれば問題なく座れるでしょう。
G-AIR Plusとの違い
タンスのゲンのG-AIRにはG-AIR Plus(ジーエアープラス)というモデルもあります。
お値段の差はおよそ2,000円くらい。
大きく変わった点は肘掛(アームレスト)が固定式から跳ね上げ式になっているところです。
跳ね上げ式になったことで肘掛の上げ下ろしが可能になったので肘掛を取り外すことなく自分の用途に合わせて肘掛有りや無しの状態に切り替えることが出来るようになっています。
他に通常のG-AIRと変わったところはないので2,000円の差の価値があるのかと言われれば微妙なところですが、肘掛の有無を自分の用途に合わせて使い分けたい人には便利に感じる機能でしょう。
こんな使い方をする人にオススメ!
1万円以下で最も低価格帯に位置するチェアなので耐久性という点では長時間使用する人ほど期待できません。
実際にレビューでは数年は持ちこたえてくれたという声から、数カ月でダメになってしまったという声まで様々です。
低価格のチェアは国外でパーツが大量生産されているため中には初期不良のあるハズレに当たってしまう可能性もあるでしょう。
こういった低価格帯のチェアは何十年と使い続けるのは難しいので、短期の単身赴任や大学生活の4年間など、決められたスパンで使用したい人にオススメ。
オフィスを開業して最初の初期投資を抑えたい場合の使い捨て用チェアとして使用するのも良いでしょう。
壊れてしまっても「低価格だからしょうがない」「長く使えればラッキー」と割り切って使える人なら高いコスパを感じることが出来るでしょう。
購入するならどこがオススメ?
タンスのゲンのG-AIRですがAmazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングなど色んなサイトで購入可能。
OEMの類似デザインのものでも数十円から数百円しか変わらないので自分が普段からよく使っているモールサイトで購入すると良いでしょう。
低価格で値段相応の機能と座り心地が手に入るのが数千円のチェアのメリット。
使用目的をしっかり考えて使えばコスパの高いチェアになるでしょう。
関連:ニトリのおすすめオフィスチェア(ワークチェア)10選。安くて身近で手に入る!